LIVE PAINTING
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この日はちょっと実験してみました。
僕の詩をYASUYO(DRIED BONITO)さんに朗読してもらい
それに合わせて絵を描く。

こういうのもやってみたかった。

リハーサルは無し
僕からYASUYOさんへの注文は一切無し


2007年3
月30日
DRIED BONITO + BE THE VOICE /
Guest:KADO(ライブペインティング)
東京
下北沢
BIG MOUTH 

       
       
 
   
  [彼女はどこにでもいる]



彼女はどこにでもいる
彼女はどこにでもいる

踊る
握る
つまむ
撫でる
包む

彼女はどこにでもいる
彼女はどこにでもいる

月曜日の朝
火曜日の夕暮れ
水曜日のカフェ
木曜日のスーパーマーケット
金曜日の憂鬱
土曜日のベッド
日曜日のコーヒー

彼女はどこにでもいる
彼女はどこにでもいる

ラヴソングは彼女を充分に眠らせてくれただろうか?
アコースティックギターは彼女を充分に暖めてくれただろうか?

シュールな言葉の羅列は
充分に彼女の想像力を揺さぶってくれただろうか?

友達の数を数えれば片手で足りる

すべてを打ち明けた手紙を書いてみても
どこに出せば良いのか分からない

毎朝、深い湖の底で目覚め
顔を洗い
スニーカーの紐を結びながら
祈る

今日は
彼女の残りの人生最初の日

幼い頃
約束の木の下で
君と刻んだ印はまだ残っているだろうか

毎日繰り返される挫折と再生
毎日繰り返される忘却と記録

薄暗い部屋の中では“真っ黒”を探し
薄明るい窓辺では“真っ白”を探す
そんな毎日

昨日の不安を思い出しながら
明日の不安を忘れるために
今日を生きている

何も欲しくない とは
何も与えられないのと同じ
あるいは よく似ている

それはとてもつらい事

やがて彼女は誰からも忘れられ
そして誰もが思い出す

彼女の積み木は誰も見ないし
彼女のクロスワードパズルは完成しない

駅前のスーパーで手に入れた“安コーヒー”を落としながら
ブラインド越しに「直線で切り刻まれた空」を眺める

「せめてこんな日は[自分は特別だ]と思わせて欲しい」

友達は言う
「君の個性は、すでに君の母親から与えられているじゃないか」

彼女はどこにでもいる
彼女はどこにでもいる

聖なる落書き
聖なる食べ残し
聖なるタバコの吸い殻
聖なるティッシュペーパー
聖なる君のアドレス帳

彼女が探し続けている言葉は 彼女のポケットの中にある
彼女が無くしてしまった過去は 彼女の未来に隠されている

彼女はどこにでもいる
彼女はどこにでもいる

君が君を嫌いにならないように
僕は今夜も君の絵を描くよ

君が君を見失わないないように
僕は今夜も君の絵を描くよ

だから
新しい朝が来るまでゆっくりゆっくり
「おやすみなさい」

笑って
泣いて
走って
転んで
また笑って

君が君を忘れてしまわないように
僕は今夜も君の絵を描くよ

君に君を見せたいから
僕は今夜も君の絵を描くよ

だから
新しい朝が来るまでゆっくりゆっくり
「おやすみなさい」

君が僕を忘れてしまわないように
僕は今夜も大好きな君の絵を描くよ

世界がこんなに騒がしい日には


 
 
 


本番ではじめて聞いたYASUYOさんの声が
柔らかくて優しくて切なくて

予想以上に心地よい

すごくスムーズに絵が生まれました


YASUYOさん
どうもありがとう
 
 

ドライドとBE THE VOICEの
ライブ終了後。
余韻の残るカフェ。
ダンボールがあと1枚。
 
 
 
 



  お店の中にあるものを描いた
  こんな絵が描ける機会は
  意外と少ない。


  現場で絵日記の気分です。
  この日、そこにいた皆さん

  どうもありがとう。

  また何処かで。


  KEEP SMILING
  KADO
 
     
 
 
 
(C)KADO